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2009年3月 7日 (土)

千葉三越「切り絵師・俊寛展」

 小説執筆にかまけてこちらをあんまりほったらかしにしておくのもなんなので、「展覧会レビュー」カテゴリを新たに作り、見に行った美術展の感想もこちらで書くことにしました。
 紹介する展覧会のジャンルは切り絵に限りませんが、「切り絵制作に役立ちそうなこと」という視点で書いていきたいと思っています。


Ks090307 記念すべき第1回の記事は、私の憧れ作家の一人である、俊寛さんの個展。

 切り絵師・俊寛展

 三越7Fの特選画廊のこじんまりとしたスペースの入り口に1m四方近い大作が飾られ、一目でぐっと惹かれます。
 大作「職人シリーズ」が9点、小品「風景シリーズ」が12点。それぞれ見応えがありました。

 行った日は雨で、お客さんも少なかったので、俊寛さんに詳しいお話をいろいろ聞くことができました。
 制作過程のかなり具体的なところとか、切り絵を売り込む上での苦労話とか。

 その流れで得た本展一番の収穫は、なかなか見ることのできない、作品の裏面を見せてもらえたこと。
「エアブラシで彩色した紙を、裏側から貼り付ける」という方法で彩色を行っていることは俊寛さんのブログで書かれてる通りなんですが、その、想像以上の仕事の細かさに圧倒されます。
 一番小さいパーツなんか、マイクロチップ並の大きさなんですよ。ため息ついただけで飛んでっちゃうよ!

 ブログの文章通り、真面目で穏やかな俊寛さんからためになるお話をいっぱい聞けて、いい展覧会でした。

 でも、帰りにどーんと落ち込んじゃったんですね。

 感激の反動はもちろんのこと、「自分にはそこまで表現したい『何か』がない」ってことに気付いて。

 俊寛さんと話して感じたのは、「私にはこれしかできませんから」という言葉の裏にある、「私にはこれがある」という強い信念。

 俊寛さんは、切り絵という表現手段も、それで表現したいテーマも一貫していて、ぶれがない作家さんです。

 対するに、私は? と、プロでもないしその気もないのに一人前に悩んでしまったわけです。

 二次創作(既存の物語の設定やキャラクターを使った創作活動)なら、原作への愛だけで突っ走れる。
 趣味でやってる分にはそれで問題はないし、小難しいことを考えないで「萌え〜」だけでやった方が楽しい。

 それでも、私はどうしても考えずにはいられませんでした。
「私は何を表現したいのか?」と。


 実は、この「切り絵制作中!」を開設するにあたっても、このことで迷いがありました。

「切り絵」をメインにしてブログをやるなら、二次創作だけでなく、オリジナル作品も作っていかなくてはならない。でも、今やってる二次創作を中断させてまで作りたい、オリジナルなものがないと。


(3/10追記:そして、「今は二次創作だけしていたいんだ」ということを改めて確認しました。今の私が表現したいものは「サクラ大戦」や「十二国記」などの作品に対するリスペクトやオマージュ、またはキャラクターへの思いとしてのみ存在し、本当に一から表現したいものについては、私自身が本当にそうしたいと思ったときに、改めて考え直せばいいと。一応区切りがついたので書いときます)


 それでも結局開設に踏み切ったのは、「考え込むより動いた方が早い」と思ったのと、作品が作れなくても情報提供ならできるんじゃないかと考えたからです。
 その情報提供すら、今はできなくなってますけど……^^;

 答えは、やっぱり作り続けていくことでしか、見つからないんでしょうね。頑張ろう。

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    2000年に切り絵制作を始めて、2008年からもうちょっと真面目に取り組んでみようかと思い立った渡辺天和斎が、作品(ファンアート含む)と技法実験のたたき台を公開しています。

    また、切り絵に興味を持たれた方のために、切り絵展や手に入りやすい道具の情報も発信してゆきます。

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